神戸・兵庫区にある「湊川隧道」の一般公開に参加、内部を探検してみた! #湊川隧道 #近代建築 #兵庫区

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2019年7月26日区外スポット

川と人、暮らしと営みの歴史が重なる「湊川隧道」

神戸・兵庫区にある「湊川隧道(みなどがわずいどう)」の一般公開が1月20日(土)に開催されました。貴重な隧道内部を写真でご紹介します。

「湊川隧道(みなどがわずいどう)」とは

扇状地から平野をくだって海に注ぐ、のたうつように流路が定まらないもともとの湊川は、この流域に暮らす人々の知恵と努力によって何度も手が入り、治水の工夫がなされて近代に至り、そうして明治30年(1897年)、神戸における明治の大土木工事といわれる「湊川の付け替え」が行われて現在の形となりました。当時の湊川は上流から押し流された土砂により、堤防の高さが6mにもなる天井川になっており洪水の危険性が非常に高く、その上、この堤防によって神戸と兵庫の町が分断されていて、交通や流通はもとより経済障害となっていました。
湊川隧道は近代土木技術を用いた日本最初の河川トンネルとして誕生し、大いに活躍します。湊川隧道の断面形状は馬蹄形になっており、側壁と天井のアーチが煉瓦造り、地山とトンネルの間には栗石が裏込め材として充填され、底の部分(インバート部)は、流れる水や土砂が川床を洗い流したり削ってしまったりすることを防ぐために、3、4段に積まれたレンガの上に花崗岩の切り石が並べられるなど、河川トンネルとしての機能が損なわれることのないよう、構造や材料にさまざまな工夫が施され、効果的な洗掘摩耗対策がとられています。
また、湊川隧道の坑口は、呑口(上流側)が古典様式、吐口(下流側)はゴシック様式と、異なった二種類のデザイン様式を採用しており、大変凝った造りとなっています。
トンネル建設の記念碑とも言える扁額(坑口の上部に懸ける長方形の額)は、当時の陸軍大将、小松宮彰仁元帥の揮毫によるもので、吐口部に「天長地久」、呑口部に「湊川」と記され、トンネルの効用を願うとともに、大変な難工事を克服した 喜びが表されています。「天長地久」の言葉は中国の古典である「老子」の中に見られ、大地の悠久の営みに対する畏怖の念が込められています。
1901年に完成した湊川隧道は、新湊川トンネルの建設により、2000年12月、約100年に渡る河川トンネルとしての役目を終えました。新湊川トンネルの坑門には、再び湊川隧道の扁額が掲げられています。坑門の復旧にあたっては、呑口坑門は昭和初期の増築時のイメージを、吐口坑門は明治期の完成当時のイメージをデザインし、先人の遺業を後世に伝えています。
(※文章は、湊川隧道WEBサイトより引用しています)

「湊川隧道」の場所はこちら

神戸市営地下鉄「湊川公園」駅から徒歩約12分、先日ご紹介した「東山商店街」&「湊川商店街」よりさらに北西に位置しています。

新湊川沿いに西へ進んでいきましょう。

「湊川隧道」は、現在の新湊川トンネルの直ぐ隣りに位置し、会下山の下を貫通しています。

「湊川隧道」の入口がこちら。一般公開は、この呑口側で開催されています。

「湊川隧道」内部の様子

中に入ると、ひんやりした空気が流れています。コンクリートで固められた内部の壁面には、「湊川隧道」の歴史の歩みを紹介したパネル写真や、

「湊川隧道」で実際に使われているレンガなどが展示されています。

「湊川隧道」内部をさらに奥へ進むと、レンガ造りの空間につながっています。

電球の下を歩くシルエットが、また良い雰囲気ですね。

足元と天井は湿っぽく、ときどき冷たい水が落ちてきます(笑)

さらに奥へ進むと、オレンジの幻想的な世界が広がっていました。11月の開催時には、普段立ち入ることが出来ない隧道内部の通り抜けが出来るそうです。普段は毎月第3土曜日に一般公開されており、次回は2018年2月17日(土)と、3月17日(土)を予定しています。皆様ふるってご参加くださいね。

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※東灘ジャーナルでは、みなさまからの情報提供をお待ちしています。
新規オープン・閉店情報、イベントや街で気になること、記者発表や内覧会などございましたら、情報提供はこちらよりお知らせ下さい(※掲載無料)

【名称】
「湊川隧道」一般公開
【営業日・営業時間】
毎月第3土曜日(※時間詳細は「湊川隧道」WEBサイトでご確認下さい)
【連絡先】
湊川隧道保存友の会事務局:090-5255-6288(担当:市成様)
【Webサイト】

「湊川隧道」WEBサイト

【場所】

住所:神戸市兵庫区湊川町9丁目3−1

湊川隧道

神戸市営地下鉄「湊川公園」駅から北西徒歩約12分


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