生誕130年記念 藤田嗣治展―東と西を結ぶ絵画が兵庫県立美術館で開催中【※写真付レポ追加あり※】
藤田嗣治展—東と西を結ぶ絵画—が7/16(土)より、神戸市中央区の兵庫県立美術館で開催されます。ランス市に寄贈された中から選び抜かれた作品を中心に、国内外の主要なコレクションを網羅した過去最大級の展覧会を是非ご覧ください。
藤田嗣治とは
藤田 嗣治(ふじた つぐはる、1886年11月27日 – 1968年1月29日)は日本生まれの画家・彫刻家。戦前よりフランスのパリで活動、猫と女を得意な画題とし、日本画の技法を油彩画に取り入れつつ、独自の「乳白色の肌」とよばれた裸婦像などは西洋画壇の絶賛を浴びたエコール・ド・パリの代表的な画家である。フランスに帰化後の洗礼名はレオナール・フジタと呼ばれています(Léonard Foujita)。(wikipediaより引用しています)
藤田嗣治(レオナール・フジタ)『眠れる女』
藤田嗣治(レオナール・フジタ)『カフェにて』
フランスからレジオン・ドヌール勲章、ベルギーからレオポルド勲章を贈られた藤田は、第二次大戦の戦禍を逃れるため日本へ帰国します。
日本でも戦争が勃発しましたが、そこで与えられた「従軍画家」の仕事をチャンスととらえ、従事します。
海外での生活で日々「日本人」であることを意識していた彼は、少しでも自国に貢献したいと考えていたのです。しかしながら、戦争協力の中心人物として強い非難にさらされます。
彼が描いた戦争画の傑作『アッツ島玉砕』は、凄惨苛酷で、リアルな力強さを感じられることでしょう。
藤田嗣治(レオナール・フジタ)『アッツ島玉砕』
「私が日本を捨てたのではない。日本に捨てられたのだ」
「私はフランスに、どこまでも日本人として完成すべく努力したい。私は世界に日本人として生きたいと願う。それはまた、世界人として日本に生きることにもなるだろうと思う」この言葉は、日本人として彼の真価を見抜けなかった、時代が抹殺した背景を物語っています。(画像と文章は、日本美学研究所のWEBページより引用しています)
※藤田嗣治展—東と西を結ぶ絵画—を観覧しました【※写真付レポ追加あり※】
JR灘駅南口から徒歩約10分程度、南へ歩きます。国道43号線を越えると、HAT神戸にたどり着きます。
ミュージアムロードを歩いていると、大きなオブジェを発見!
平成22年度に、兵庫県立美術館の蓑館長提唱のもと、芸術文化施設の集積度が高い県立美術館から王子動物園までのルートを「ミュージアムロード」と命名されました。神戸県民センターでは、県立美術館や区役所とともに地元団体や周辺文化施設等と連携して、沿道のにぎわいづくりを創出する団体への支援をはじめ、いくつかのシンボルオブジェがあります。このオブジェは、サヤエンドウのような形をしており、ミュージアムロードの休息スポットとして、足元に豆の形をしたベンチがあります。子どもたちも目で見て、触って楽しめる作品になっています。(兵庫県のWEBサイトより引用しています)
作品名:「PEASE CRACKER」(高さ4m、長さ8m)
制作者:椿 昇(つばき のぼる)氏
設置場所:神戸市灘区摩耶海岸通2丁目3-1(ミュージアムロード歩道内)
ようやく兵庫県立美術館の建物が見えてきました。入口にはポスターが展示されています。
建物奥に進んでみましょう。大きな吹き抜けと、近代的なエントランスが特徴的ですね。
カツラ、丸めがね、つけひげの3点セットでフジタになりきって記念撮影できるコーナーを発見!1Fエントランスホールに会期中設置しているので、写真撮影にぜひどうぞ。
展示室内は撮影禁止でしたので、ここでいったんカメラは終了。観覧後、建物内部をいくつかご紹介しましょう。
流線的なデザインが美しい階段です。駆け上がってみると、
実は外に出られる仕組みなのです。目の前に灘浜が広がっていました。
少女のオブジェ「サン・シスター」が見えますね。このオブジェは現代美術作家の「ヤノベケンジ」さんによって、阪神・淡路大震災20年のモニュメントとして建立されたものです。
摩耶埠頭を背景に、今日の思い出を写真に収めました。
兵庫県立美術館とは
「兵庫県立美術館」は平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災からの「文化の復興」のシンボルとして、HAT神戸(震災後、21世紀の都市文明を先導する都市空間として整備された神戸東部新都心の愛称)に平成14年4月に誕生しました。
日本を代表する建築家、安藤忠雄氏の設計による美術館には見どころがいっぱいです。美術作品の展示だけでなくさまざまな芸術の融合の場として設計されたこの建物は、単純明快な構成の中での複雑多様な空間体験を実現しています。
感受性を高め、瞑想へと誘う落ち着いた雰囲気のエントランスホール、それとは対照的に自然光がふんだんに降り注ぐ展示室を囲むガラス張りの廻廊など、建築内部の各所がそれぞれ陰影に富んだ表情を見せています。さらに目の前に広がる海とこの巨大迷路のような建物が一体となり様々な光の変化を演出します。訪れる時間や季節によって様々に変化する美術館、迷うことも不便さもまた変化していくこの美術館建築の仕掛けを見つける楽しさなのです。(画像と文章は兵庫県立美術館WEBサイトより引用しています)
兵庫県立美術館よりメッセージ
本展覧会は、歴史に翻弄され、東と西の文化の間に花開いた藤田嗣治の芸術の全 貌を紹介するものです。画家没後長らく遺族のもとに保管され、ランス市に寄贈さ れた800余点の中から選び抜かれた作品を中心に、戦争画の傑作「アッツ島玉 砕」など、国内外の主要なコレクションを網羅した本展は、複雑にして多面的な要 素を持つ藤田芸術の真髄に触れる絶好の機会となるでしょう。世界初公開作品多数 を含む本展が、藤田芸術の新たな解釈と理解につながることを期待します。
皆様のご来場を心よりお待ちしています。
- 【日時】
- 2016年7月16日(土)~9月22日(木・祝) 午前10 時~午後6 時まで
- 【有料無料の区分】
- 有料
- 【金額】
- 大人:1,400円、65歳以上:700円、高校生:700円
- 【※注意事項】
- ※作品の写真撮影はご遠慮ください。
- (画像は兵庫県立美術館より一部お借りしています)
- 【場所】
住所:神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
兵庫県立美術館 藤田嗣治展 —東と西を結ぶ絵画